2018年6月20日(水)、「ドリーム・アーツ主催 第5回Sm@rtDB勉強会」を、恵比寿ガーデンプレイスSpace6にて開催いたしました。
この勉強会は「お客さまにSm@rtDBをよりご活用いただきたい!」という思いで立ち上げました。勉強会に参加いただくことで、以下のようなメリットを実感いただければと考えています。
- サービス利用に関する不安や疑問を解消し、具体的な解決策を得られる
- 一歩進んだより深い、応用的な利用方法を知ることができる
- 他社のリアルな活用事例について情報を得、気になった箇所を集中的に聞くことができる
- 同じような悩みを抱える他のユーザー企業のご担当者さま同士が交流できる
- サービス提供企業(ドリーム・アーツ)と直接会話でき、要望を伝えられる
第5回目は、ユーザーさまからの事例発表の他、要望ディスカッション、最新のバージョン4.1.0のご紹介という構成となりました。今回も大盛況で終了した「Sm@rtDB」勉強会の様子をレポートいたします。
各社からの自己紹介
最初に、参加されたユーザーさまから、自社の紹介をしていただきました。 会社概要にはじまり、ご自身の「Sm@rtDB」との関わり方、「Sm@rtDB」導入前の悩みから導入後の効果、現在の利用状況、そして「自慢のバインダ」をご紹介いただきました。さらに、最後に勉強会で「持って帰りたいこと」をお話しいただき、各社の課題を共有する簡易な情報交換の場となりました。
ユーザー事例セッション その1
「社内業務のSm@rtDB活用事例―商品開発―」
ユーザー企業Aさま(利用CL数:Sm@rtDB 約4,000CL)
今回は商品開発における「Sm@rtDB」の活用事例についてご紹介します。商品開発において、部門としては製品企画、設計、工場、物流など複数の部門が横断的に関わります。商品開発は市場のニーズや仕向け先をもとに企画部が設計部と折衝を繰り返し、試作から量産という流れで進めていきます。その各工程で部門長が集まりそれぞれの開発テーマの審議を行います。その審議での会議内容、やり取りを「Sm@rtDB」で管理しています。
企画審査を例にご説明します。企画をする際は「Sm@rtDB」に企画内容や販売計画など、企画するための情報を「Sm@rtDB」にインプットしていき、その段階でいろんな部門に対して見積り依頼を設定します。そして各部門に見積り回答を入力してもらい、課長や部門長の承認が済むと企画書の完成となり、企画審査が終了します。ポイントは、見積り依頼した担当者とのやりとりを「Sm@rtDB」上でインタラクティブに実現できていることです。担当者への一斉通知や承認依頼も、通知ボタンひとつで実現しています。
※実際の画面でデモンストレーションもしていただきました。
「Sm@rtDB開発―保守体制―」
2015年に脱Notesプロジェクトがありまして、そのとき4,000DBほどあったNotes DBを320DB程度にしぼり「Sm@rtDB」に移行を実施しました。移行は1年ほどかけて実施し、2016年後半からは3名から4名での保守体制に移行しています。現在は422バインダが稼働しており、その内訳は情報共有系が242、ワークフローを伴うものが71、あとはマスタが109あり、これらすべての運用・保守を行っています。また、アドオン開発は、16件ほどになります。外部システム連携も一部やっていまして、「Sm@rtDB」にユーザー情報を取り込むものを3つ、他のシステムへ出力するものを2つほど運用しています。
ユーザーからの依頼数ですが、新規開発は2016年移行時点から102バインダほどありました。修正依頼や問い合わせも多くきています。問い合わせについてはヘルプデスクも構えていまして、実際に開発側にくるのはヘルプデスクで答えられないものなので、実際にはもっと多いと思います。また、保守とは別に新規案件も対応しています。
保守の流れは、ユーザーからIT部門に依頼があり、それから開発者におりてきます。開発規模が大きいものは、見積りをすることになっており、投資申請をしたうえで開発を依頼してもらう流れです。開発者で見積りをし、費用はユーザーの事業部門負担での開発になります。この開発依頼のやり取りも依頼バインダを作成して実施しており、基本バインダで受け付けてワークフローが流れ、その後スケジュール調整をしてユーザーと話すようになっています。
「Sm@rtDB」の今後の活用については、3つほど考えております。
- 開発依頼時の見積りを標準見積シート化して効率化
- テンプレート・部品の活用拡大
- 他システムとの連携拡大
ユーザー事例セッション
「事例ディスカッション」
事例発表を受け、グループ内で質問事項をディスカッションしたうえで、グループ毎にユーザーさまへご質問いただきました。そのなかの一部の質問事項と回答をご紹介します。
【Q1】
今後予定されている他システムとの連携は、社内システムなのか?それとも社外システムなのか?
【A1】
まずは社内システムです。企画・起票を他システムで実施し、ワークフローの部分は「Sm@rtDB」で実現することを検討しています。
【Q2】
バインダの設計において仕様書などのドキュメントはどうしているのか?
【A2】
バインダやプロセスの定義については、「Sm@rtDB」の定義情報を読み解いてもらうことを前提としており、特別には作成していません。しかし、なぜその設計にしたかという経緯は記録に残すようにしています。
【Q3】
開発時に「Sm@rtDB」で開発する/しないの判断基準はどうしているか?
【A3】
開発依頼事項に定量的、定性的な投資対効果を記載してもらい、費用対効果があるものを対象としています。
「Sm@rtDB」バージョン4.1.0の紹介
2018年4月28日にリリースされた最新版、バージョン4.1.0の機能を、「Sm@rtDB」プロダクトオーナーよりご紹介させていただきました。
バージョン4.1.0では、市場のニーズが高まるRPAとの親和性を考慮した新機能をはじめ、52の新機能を追加していること、追加機能の70%がユーザーさまからのご要望を反映したものであることをご説明しました。
これまでの「Sm@rtDB」勉強会のなかで要望いただいた機能もいくつか追加しております。詳しくはこちらのリリース情報をご覧ください。
要望ディスカッション
今回のディスカッションテーマは「要望」としました。製品開発部門へあがってくる要望には、要望にいたる背景などの情報が不足しがちです。また、他のお客さまにどのようなメリットがあるのかが測りにくいことから、「要望」を背景まで含めて掘り下げ、その要望への反響をみたいという想いで設定しました。 ユーザーさまに要望を出していただいたうえで、「だれが」「なんのために」「どんな効果があるのか」といった観点で掘り下げ、そのうえで、「それいい!」「のっかりたい!」というものをグループで発表いただきました。それぞれのディスカッションで取りあげられた要望の一部をご紹介します。
- 権限制御の除外設定がほしい。
- 一部の部署を含めないために、新たにプロジェクトを作ることを避けたい。
- CSV出力のフォーマットを自由に設定できるようにしてほしい。
- 部品を追加すると追加したものは一番最後に出力される。
- 集計で使うので、出力する項目や並び順を設定できるといい。
- カウンター機能をトリガーに、通知やなんらかのアクションができるといい。
(※ カウンター機能はバージョン4.1.0より追加された機能です。)- たとえばノウハウが「古い」というアクションが◯件超えたら通知する表示を変える、など。
- 文書登録時に個人の入力補助(入力候補)や、入力テンプレート(My入力)があるといい。
- 入力する項目はパターン化されていることが多いため。
- 再利用できることはわかるが、個人の入力値セットとしてあるとさらに便利。
アンケート結果
勉強会全体について
- 参加者の声
-
- 他社さまの生の声が聞けて新しい気づきが多かった。
- 他社での事例を知ることができ、素直に悩みごとを共有できた。参考になる情報提供があり、有益だった。
- 要望に関するディスカッションで色々なアイディアを聞くことができた。
第5回を迎えた「Sm@rtDB」勉強会では、従来に比べ、初参加のユーザーさまが多い会となりました。ディスカッションの時間を多くもったことから、ユーザーさま同士の会話がはずみ、情報交換が活発に行われていた印象です。勉強会後に開催した懇親会では、参加者同士、ディスカッションだけでは語りきれなかったこともお話しされていたようです。
「Sm@rtDB」勉強会は今後も継続して開催してまいります。次回の「Sm@rtDB勉強会」もどうぞお楽しみに!